神社仏閣や遺蹟など歴史が深い世界には、由来、伝説、昔話など色々あります。
幼い頃に毎週放送されていた昔話が大好きでした。
昔の人たちの考え方、捉え方などを感じさせてくれる大切なお話だと思っています。
色々な参考資料をもとに写真と共にお伝えしていきたいと考えています。
では第八話をお話しさせていただきます。
車返し
天理市の田部から川原城へ通じる奈良初瀬街道に車返しというところがあります。
明治の終わり頃までは、八町なわてという野中の道で、その道を横ぎって東から川が流れていてそこに車返しの青石橋というのが、かかっていました。
今は人家や天理教の教会が建ち並んで北に東本大教会、南に筑紫大教会が建っています。 昔、田村将軍が車に乗って、ここを通りかかりますとにわかに車があとがえりをして、進めなくなりました。そこへ白髪の占い者が通りかかりまして、「これは、西の方の八条村にある菅田のお宮さんが、東を向いておられるのに、その前を甲冑で通ろうとするからでございます」と占いました。それで人をつかわして、お宮さんを南向きにしますと、車はまた進みだしたと申します。それからここを車返しというようになりました。
昔にここで返さなければならない事故があったのでしょう。地名などには昔の方々が私たちに伝えてくださっている優しい愛のメッセージがあります。ありがたいことです。感謝、合掌。
~天理市・田部町、大和郡山市・菅田神社
写真・大和郡山市 菅田神社
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